絵本『くまたのびっくりだいさくせん』は、くまたくんの愛らしい作戦に心が温まり、ほっこりした気持ちになること間違いなしの一冊です。
この絵本は、子どもだけでなく親子で一緒に楽しめる作品です。
物語の主人公、くまたくんは、小さな男の子のくまです。彼には、どうしても叶えたい目標があります。
それは「ママに褒められること」。
子どもにとって、親に褒められることほど嬉しいことはありませんよね。
くまたくんもその気持ちを抱いて、毎日過ごしています。
ある日、くまたくんは「よーーーーーし! 今日は絶対にママに褒められるぞーーー!」と、いつにも増して気合い十分。
くまたくんの顔には決意が溢れ、ワクワクしながら大きな作戦を練ります。
さて、どんな方法でママに褒めてもらうのでしょうか…?
くまたくんが考えたアイデアは、子どもらしくとても可愛らしいものです。
思わず「こんなことを思いつくなんて!」と笑顔になってしまいます。
そのアイデアが展開されるたびに、読者もくまたくんの頑張りに共感しながらクスッと笑い、微笑ましさを感じること間違いなしです。
しかし、物語はただ単に可愛らしいだけでなく、意外な展開が待っています。
くまたくんの作戦が成功するのかどうか、ページをめくるたびにハラハラドキドキ。
最終的には、衝撃的なオチに「こんな展開になるとは!」と思わず笑ってしまいます。
そんな結末に、くまたくんのママの偉大さに改めて気づかされるのです。
この絵本を読みながら、私自身の幼少期を思い出しました。
私も子どもの頃、くまたくんと同じように「ママに褒められたい!」という思いでいっぱいでした。
例えば、内緒で洗濯物をたたんだり、掃除をしたりと、一生懸命に頑張っていました。
誰かに褒められることが嬉しくて、それがきっかけで今でも家事を頑張っている自分がいます。
皆さんも、子どもの頃に同じような経験があったのではないでしょうか?
母だけでなく、学校の先生に褒められたり、友達の手伝いをして「ありがとう」と言われたり。
そういう瞬間が、自分の成長を感じられる喜びの源だったのだと思います。
もしかしたら、くまたくんの気持ちと同じものを感じていたのかもしれませんね。
くまたくんの物語を通して、私たちは「誰かに褒められたい」「役に立ちたい」という素朴で純粋な気持ちが、いかに大切かを再確認できます。
くまたくんが一生懸命頑張る姿に、共感と温かさがこみ上げてくるはずです。
そして、頑張る姿を見守るママの優しさにも、感動を覚えることでしょう。
この絵本は、親子で一緒に読むのにぴったりの作品です。
子どもたちが頑張る姿を応援しながら、親御さんは自分の子どもの頃を思い出すことが出来るため、親子の絆をさらに深めることができるでしょう。
小さな頃に感じた「褒められたい」という思いが、今にどうつながっているのかを感じながら、ぜひこの物語を楽しんでください。