「いいから いいから」。この題名を見た瞬間、皆さんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?
私は、この言葉の意味を考えながらページをめくり、じっくりと物語に引き込まれていきました。
この絵本には、日常の中にある小さな出来事やふとした瞬間に見られる温かな心遣いが、優しいタッチで描かれています。
物語を通じて、「いいから いいから」という言葉が持つ深い意味と、そこに込められたメッセージが心に響き渡りました。
この物語は、ある日、雷が鳴り響く中、おじいちゃんと孫が雷様の親子に出会うところから始まります。
雷様の親子といえば、まさに自然の力を象徴する存在であり、私たちが恐怖や敬意を抱く対象でもあります。
うーたんだったら、そんな雷様に遭遇したら怖がってしまうかもしれません。
でも、このおじいちゃんは違いました。
雷様の親子を目の前にしても、怯むことなく「いいから いいから」と穏やかな声で言いながら、まるで旧友に接するように、自分の家へと招き入れたのです。
絵本のページをめくるたびに、驚きと発見が待ち受けています。
雷様の親子が訪れた家の中で、次々と驚くべき出来事が起こりますが、それでもおじいちゃんは一貫して「いいから いいから」と受け入れていきます。
その度に、孫も、そしてうーたんも、その言葉にホッと心が安らぎ、どこか温かい気持ちに包まれていきます。
物語を読み進めながら気づかされるのは、人は本当に多様な感情を持っているということです。
怒り、悲しみ、恐れ、驚き…。
普段、うーたんもそうですが、日々の生活の中で思いがけない出来事に遭遇すると、つい驚いたり、不安になったり、時には腹が立つこともありますよね。
それでも、このおじいちゃんのように「いいから いいから」と一歩引いて、広い心で物事を受け止められたら、自分の心ももっと穏やかに保てるのかもしれない、そんな風に感じさせられます。
特に、忙しい日々の中では、思い通りにいかないことに直面すると、すぐにイライラしてしまうことが多いものです。
私たちはつい、「なぜこんなことが起こるのか?」と考えたり、問題にばかり目を向けてしまうかもしれません。
でも、おじいちゃんのように「いいから いいから」と柔らかく受け入れ、物事を大きな視点で捉えることで、何かが解放されるような気持ちが生まれるのです。
もし、皆さんがこの絵本の表紙を見かけたなら、ぜひ手に取ってみてください。
なぜおじいちゃんはこんなにも穏やかな表情で、雷様の親子を家に招き入れるのでしょうか?
どうして「いいから いいから」と言えるのでしょうか?
親子で一緒に、絵本をめくりながらじっくりと楽しんでほしいと思います。
絵本には、そんなおじいちゃんの気持ちがにじみ出ており、ページを進めるごとに、彼の深い包容力と愛情が感じられるでしょう。
そして、人生には思い通りにならないこともありますが、そんな時こそ「いいから いいから」と心の中でつぶやいてみてください。
この合言葉が、皆さんの心に優しい風を吹き込んでくれるでしょう。
何か問題があっても、少し距離を置いてみることで新しい視点が見えてくるかもしれません。
私もこの絵本を読んで、「いいから いいから」が自分にとっての素敵な合言葉になりました。
この言葉を通じて、皆さんが幸せな気持ちになるように、「いいから いいから」が皆さんにとっても特別な言葉になることを願っています。